連除法の重要例題とその解法を図解入りで詳しく説明。解法をきちんと理解して算数の計算力UP・得点力UP・YT対策としてご自由にお使い下さい。

片倉学の中学受験算数講座

連除法

連除法のポイント

連除法とは

最大公約数や最小公倍数を求めるときに使う計算方法

小さい公約数で割り切れるまで割っていく。

例えば、24と36の最大公約数と最小公倍数を求める場合は以下のように計算します。

① 24と36の一番小さい公約数は2なので24と36の両方を2で割ります。
                      ↓
② 24と36を2で割ったときの商を下に書きます。(12と18)
                      ↓
③ 12と18の一番小さい公約数は2なので12と18の両方を2で割ります。
                      ↓
④ 12と18を2で割ったときの商を下に書きます。(6と9)
                      ↓
⑤ 6と9の一番小さい公約数は3なので6と9の両方を3で割ります。
                      ↓
⑥ 6と9を3で割ったときの商を下に書きます。(2と3)
                      ↓
⑦ 2と3の公約数は1しかないので作業は終了です。
                      ↓
⑧ 左側に出てきた数字を全てかけると最大公約数になります。
  
  最大公約数 ⇒ 2×2×3=12

⑨ 左側と下側に出てきた数字を全てかけると最小公倍数になります。

  最小公倍数 ⇒ 2×2×3×2×3=72

連除法の一般形

『2つの整数A、Bの最大公約数をG、最小公倍数をLとする。AをGで割った商をa、BをGで割った商をbとする(ただしaとbは互いに素)』と以下のような公式が成り立ちます。


※ 互いに素とは「公約数を1以外に持たない」ということです。

 もし、aとbに1以外の公約数があったらGが最大公約数ということと矛盾してしまいますね!

①の公式 A=G×a B=G×bはすぐにわかると思います。AをGで割った商がaですから、当然GとaをかけたらAになります。Bについても同様です。

②の公式 L=G×a×bは先程の24と36の最小公倍数を求めるときに示したとおりです。左側と下側に出てきた数字を全てかけると最小公倍数が求められるというものです。

③の公式 A×B=G×L これは非常に便利です。しかも覚えやすい公式なので必ず覚えましょう!

 先程の24と36の最大公約数(12)と最小公倍数(72)の例で考えてみると、

 24×36=864

 12×72=864

と同じ数字になります!

【証明】

②の公式より L=G×a×bなので

         G×L=G×G×a×b (1)

         となります。

また      A×Bは①の公式より

         A×B=G×a×G×b
             =G×G×a×b (2)

よって(1)と(2)より A×B=G×Lが証明されました。

「連除法」の重要問題とその解法

【重要問題1】
 2つの整数があります。2つの整数の最大公約数は15で最小公倍数は180のとき、2つの整数の組を全て求めなさい。

【解法】

 2つの整数をA、B、最大公約数で割った商をa、bとすると

 15×a×b=180

    a×b=12

(a、b)=(1、12)(2、6)(3、4) となります。

しかし(a、b)=(2、6)の組はaとbが互いに素ではないので×

よって  (a、b)=(1、12)(3、4)
このとき (A、B)=(15、180)(45、60)
となります。

答え (15、180)と(45、60)

片倉学の中学受験算数講座のトップページへ戻る

片倉学の中学受験算数講座
当サイト内の内容・画像の無断転載・転用については固くお断りします。
発見した場合は、法的な措置を取らせていただきます。ご了承ください。
Copyright(C)2016 片倉学の中学受験算数講座 All right reserved. Since 10/25 2016