やりとり算(やりとりざん)の重要例題とその解法を図解入りで詳しく説明。解法をきちんと理解して算数の計算力UP・得点力UP・YT対策としてご自由にお使い下さい。

片倉学の中学受験算数講座

やりとり算(やりとりざん)


やりとり算のポイント

やりとり算とは

ものをやりとりする問題

やりとり算の解き方

やりとりの前後の変化を考えること。そして、やりとりの前後で全体の量が一定(変化しない)ことに着目して考える。

やりとり算の解法のポイント

① 線分図を書く!
② やりとりの前後で全体量が一定(変化しない)

「やりとり算」の重要問題とその解法

【重要問題1】
 イチローくんとゴジラくんと大輔くんの3人が持っているボールの合計は90個です。イチローくんがゴジラくんに13個あげました。次にゴジラくんが大輔くんに8個あげました。さらに大輔くんがイチローくんに11個あげたところ、3人がもっているボールの数は同じになりました。はじめ、大輔くんがもっていたボールは何個でしたか。

【解法】

やりとり図を書くと以下のようになります。



このやりとり算の問題では、ボールをやりとりする前の合計が90個なので、やりとりした後の3人の持っているボールの合計も90個になります。(やりとりの前後でボールの合計数は変化しない

さらに、「やりとり後に3人の持っているボールの数は同じ」になっているので、ボールのやりとり後に大輔くんが持っているボールの数は

90÷3=30個

ところで、大輔くんがもらったボールの数とあげてしまったボールの数に着目すると、

8個もらって11個あげたので、結果的に3個減っています

したがって、はじめに持っていたボールの数は

30+3=33個

答え 33個

【重要問題2】
 イチロー君、ゴジラ君、大輔君の3人で大リーグの試合を観戦しに行きました。3人の持っているお金を全部出し合ったところ、ちょうど3人分の観戦チケット代になりました。このとき、イチロー君とゴジラ君は合わせて9600円出しました。次の日、3人の出したお金が同じになるように、ゴジラ君はイチローくんに500円、大輔君はイチローくんに1000円返しました。はじめに、イチローくんが出したお金は何円でしたか。

【解法】
線分図を書くと以下のようになります。



このやりとり算の問題では、イチロー君とゴジラ君の出したお金のが分かっているので、が分かれば「和差算」で解けます。

条件を線分図にして整理してみます。

線分図を書くときに、まずはじめに「3人の出したお金が同じになったときの金額」を表す線を書きましょう!(赤線部)

ゴジラ君はイチロー君に500円返したので、最初に払ったお金は「赤い線」よりも500円少なかった。

同様に、大輔君はイチロー君に1000円返したので、最初に払ったお金は「赤い線」よりも1000円少なかった。

また、イチロー君は後で2人から合わせて1500円返してもらっているので、最初に払ったお金は「赤い線」よりも1500円多かった。

上記の線分図より、イチロー君とゴジラ君の差

1500+500=2000円

と分かります。

イチロー君とゴジラ君の和が9600円なのでイチロー君が出したお金は

(9600+2000)÷2=5800円

答え 5800円

※注意! 「3人の出したお金が同じになるようにするために、ゴジラ君がイチロー君に500円返した」という文章からゴジラ君とイチロー君の差を

500×2=1000円

というように早とちりしないように気をつけましょう。2人だけだったら、差は1000円で合っていますが、この問題では、その後に大輔君もイチロー君にお金を返しています。3人以上の場合には、きちんと線分図を書いて条件を整理しましょう。

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