等差数列の□番目の数・等差数列の和の重要例題とその解法を図解入りで詳しく説明。解法をきちんと理解して算数の計算力UP・得点力UP・YT対策としてご自由にお使い下さい。

片倉学の中学受験算数講座

等差数列


等差数列のポイント

等差数列とは

ある数に、一定の数を次々に加えたり、ある数から一定の数を次々にひいたりして作られる数列

(例) 2、5、8、11、14、17、20

はじめの数(初項) 2
終わりの数(末項) 20
加える数(公差) 3

等差数列の重要公式

N番目の数=はじめの数+加える数×(N-1)
等差数列の和=(はじめの数+終わりの数)×個数÷2


(例) 2、5、8、11、14、17、20……の等差数列で考えると、

例えば、30番目の数は

N番目の数=はじめの数+加える数×(N-1)より、

 2+3×(30-1)
=2+3×29
=2+87
=89

30番目の数は89

また、30番目の数までの和は、

等差数列の和=(はじめの数+終わりの数)×個数÷2より、

 (2+89)×30÷2
=91×15
=1365

30番目の数までの和は1365

『等差数列の和』で覚えておいた方が良い数字(三角数)

 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10……の等差数列の

1~10までの和 ⇒   55   (1+10)×10÷2=55 
1~15までの和 ⇒  120   (1+15)×15÷2=120
1~20までの和 ⇒  210   (1+20)×20÷2=210
1~30までの和 ⇒  465   (1+30)×30÷2=465
1~100までの和 ⇒5050   (1+100)×100÷2=5050

※ こららの数はいわゆる『三角数』と呼ばれる数字です。上記がよくでてくる数字ですが、もっと欲を言えば、「1~10までの和」から「1~20まで和」の間に出てくる三角数は全て覚えた方が良いでしょう。なぜなら、小学校6年生で扱う「規則性の問題(数表)」で頻出するからです。

1~10までの和 ⇒   55
1~11までの和 ⇒   66
1~12までの和 ⇒   78
1~13までの和 ⇒   91
1~14までの和 ⇒  105
1~15までの和 ⇒  120
1~16までの和 ⇒  136
1~17までの和 ⇒  153
1~18までの和 ⇒  171
1~19までの和 ⇒  190
1~20までの和 ⇒  210

等差数列の和の問題や規則性(数表)の問題を何問か解きながら、体で覚えていくのがベターです!

1~N番目の奇数までの和 N

※ この数はいわゆる『四角数』もしくは『平方数』と呼ばれる数字です。この数字もまた、規則性の問題で頻出です。完全に覚えましょう!

「等差数列」の重要問題とその解法

【重要問題1】
 あるきまりにしたがって、下のように数をならべました。
 3、9、15、21、27、33、……
 これについて、次の問いに答えなさい。

(1) はじめからかぞえて15番目の数はいくつですか。
(2) 135は何番目にありますか。

【解法】

(1) N番目の数=はじめの数+加える数×(N-1)より、

   15番目の数=3+6×(15-1)
           =3+6×14
           =3+84
           =87

  答え 87

(2) N番目の数=はじめの数+加える数×(N-1)より、

   N番目の数が135と考えると、
   
   3+6×(N-1)=135 という式が成り立ちます。

   逆算でNを求めると

   135-3=132 ……6×(N-1)の値

   132÷6=22  ……(N-1)の値

   22+1=23  ……Nの値

  答え 23番目

【重要問題2】
 あるきまりにしたがって、下のように数字をならべました。
 139、135、131、……、11、7、3
 これについて、次の問いに答えなさい。

(1) 全部で何個の数字をならべましたか。
(2) この数列のちょうど真ん中の数はいくつですか。

【解法】

(1) 数列の順序をひっくりかえして、はじめの数を3、加える数を4と考えると

   N番目の数=はじめの数+加える数×(N-1)より、

   N番目の数が139と考えると、
   
   3+4×(N-1)=139 という式が成り立ちます。

   逆算でNを求めると

   139-3=136 ……4×(N-1)の値

   136÷4=34  ……(N-1)の値

   34+1=35  ……Nの値

    答え 35個

(2) 数列の真ん中は何番目になるのか?

   数列の個数を奇数(奇数でなければ真ん中というのはないですよね!) 
   数列の個数をN個とすると

   真ん中=(N+1)÷2 番目

   のなります。

   よって、ちょうど真ん中は 

   (35+1)÷2=18番目になります。

   1394×(18-1) ←4ずつ減っていく等差数列だから『-』になる!
  =139-4×17
  =139-68
  =71

  答え 71

【重要問題3】
 下のような等差数列があります。これについて、次の問いに答えなさい。
 2、7、12、17、22、27、……147

(1) 全部で何個の数字がならんでいますか。
(2) 上の等差数列の数をすべて加えると、その和はいくらになりますか。

【解法】

(1) N番目の数=はじめの数+加える数×(N-1)より、

   N番目の数が147と考えると、
   
   2+5×(N-1)=147 という式が成り立ちます。

   逆算でNを求めると

   147-2=145 ……5×(N-1)の値

   145÷5=29  ……(N-1)の値

   29+1=30  ……Nの値

    答え 30個

(2) 等差数列の和=(はじめの数+終わりの数)×個数÷2より、

   (2+147)×30÷2
 =149×15
 =2235

   答え 2235

【重要問題4】
 6でわると2あまる2けたの整数について、次の問いに答えなさい。

(1) 最も大きい数はいくつですか。
(2) このような整数をすべて加えると、その和はいくらになりますか。

【解法】

(1) 6で割ると2あまる数 ⇒『6の倍数+2』

   100÷6=16…4 より
   
   6×16+2=98

   答え 98

(2) 6で割ると2あまる数で一番小さい2けたの整数は

   6×2+2=14

   14~98までに数字が何個あるか計算すると

   6×+2=14
   6×16+2=98

   かける数に着目すると2~16になっています。

   ということは、

   16-2=14
   14+1=15個

   等差数列の和=(はじめの数+終わりの数)×個数÷2より

   (14+98)×15÷2
  =112×15÷2
  =56×15
  =840

   答え 840

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