素因数分解と約数の個数の重要例題とその解法を図解入りで詳しく説明。解法をきちんと理解して算数の計算力UP・得点力UP・YT対策としてご自由にお使い下さい。

片倉学の中学受験算数講座

素因数分解と約数の個数

『素因数分解』と『約数の個数』のポイント

素因数分解とは

整数を素因数の積の形で表すこと

素数とは

1とその数自身以外に約数をもたない数 ⇒つまり約数の数が2個

【素数の例】 2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47

※1の約数は「1」の1個だけですね!だから1は素数ではありません
※2より大きい偶数は必ず約数に「2」を持ちます。だから、偶数の素数は「2」だけです。
※トップクラスの学校(開成・麻布・筑駒・桜蔭・女子学院・駒場東邦・灘・ラサール・神戸女学院など)を狙う受験生ならば1~50までの素数くらいは完全に覚えましょう!

素因数とは

素数の因数(約数)のこと

【素因数分解の例】 36を素因数分解しなさい

① 連除法の計算のときと同じように小さい素因数(2)で割ります。
                   ↓
② 商(18)をしたに書き、その商を小さい素因数(2)で割ります。
                   ↓
③ さらに商(9)を小さい素因数(3)で割ります。
                   ↓
④ 商(3)が素数になったら作業は終了です。

 よって 36=2×2×3×3 となります。

 さらに、これを指数を使って見やすい形に書き換えると

      36=2×3 となります。(読み方:2の2乗かける3の2乗

指数とは 2というのは2を2回かけるということを意味します。数字や文字の右上に書かれた小さい数字を指数といい、その数字の数だけ同じものをかけるということを意味します。

「素因数分解」による「約数の個数」の調べ方

約数の個数を調べるときに、約数と公約数(基本編)では、1つずつ書き出して調べる方法を紹介しました。

ただ、この計算方法だと、例えば「360の約数の個数を求めなさい」というような大きな数字(約数が多い数字)の約数の個数を求める問題が出題されたときに時間がかかってしまいます。

ここで、大きな数字(約数が多い数字)でも「約数の個数」を素早く求める方法を紹介します。

それは、
素因数分解によって「約数の個数」を求める方法です!

【重要例題】 360の約数の個数を求めなさい。

【解法】

① まず、360を素因数分解します。 
360=2×3×5 となります。
                     ↓
② 次に、
「指数に1を加えた数字」を掛け合わせます

  2の指数は「3」 3の指数は「2」 5の指数は「1」と考えてください。

  よって、「指数に1を加えた数字」を掛け合わせると

  
(3+1)×(2+1)×(1+1)
 =4×3×2
 =24


これが、360の約数の個数になります。

答え 24個

「素因数分解」による「約数の個数」の求め方のポイント

ある整数Nを素因数分解したときに

N=A×B×C……

となったとき

約数の個数

(p+1)×(q+1)×(r+1)×……

となります。

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